なぞラボ|子供の問いを入口にした知的探究メディア

「なんで勉強しないといけないの?」子どもに聞かれたら伝えたい、勉強する理由

娘に聞かれた。

「なんで、勉強しないといけないの?」

一瞬、迷った。
でもこう答えた。

「楽しくなるためだよ」

言ってから、少し自分でも「これで合ってるのかな」と思った。

娘はピンときていない顔をしていた。
だから、続けた。

「ルカ、前に“なんで雨が降るの?”って聞いたことあったよね」

海の水が蒸発して雲になる。その雲が風に流されて僕らの近くまでやってくると雨になる。雨がたくさん降ると災害になることもあるから、防波堤や家の作りで工夫している。

雨音には、心を落ち着かせる効果があるとも言われている。

人も、犬も、みんな水を飲まないと生きていけない。その飲み水も元をたどれば雨から来ている。

「雨って何かな?を一つずつ調べていくと、いろんなことがどんどん繋がっていくでしょ」

「それが、楽しいでしょ?」

そう言い切った直後に、娘の顔を見て気づいた。
たぶん、ちょっと話しすぎた。

一気に喋りすぎて、娘は、置いてけぼりになっていたかもしれない。

本当は勉強が好きじゃなかった|苦痛だった学生時代の告白

子供には、勉強してほしいと思う。いい学校に行って、いい仕事についてほしい。

親だから、そう願う。
僕自身も、そう願われて育ってきたんだと思う。

でも、正直に言うと。僕は、勉強が好きじゃなかった。退屈だったし苦痛の方が多かった。

成績というわかりやすい形で周りと比べられることも、今思えばしんどかった。
それでも「楽しい」と思えた瞬間が2つだけ記憶に残っている。

絵が苦手だった僕を変えた、先生の一言

僕は、絵が下手だった。

図工の成績は良くなかったしやる気もなかった。でも、ある先生が僕の絵を見てこう言った。

「いいね〜、天才だね」

何を描いても、その先生は褒めてくれた。それから、休み時間まで絵を描くようになった。

今でも、覚えている。
図鑑に載っていたフクロウを真似して描いた絵が、市のコンクールで入選した。

あんなに、成績が悪かったのに。

偏差値45から得意科目になった英語の勉強法

もう一つは英語だった。

僕は、英語が苦手だった。偏差値は45くらい。

でも、ある面白い先生がこう言った。

「映画が好きなら、字幕を英語にして観て、役者のモノマネをしてみたら」

映画を観て、真似をする。そうすると、単語を自然と覚える。単語を覚えると英文が読めるようになる。

1年後、センター試験で180点。偏差値も60を超えていた。
気づけば、英語は僕の得意科目になっていた。

勉強が伸びる瞬間の共通点

図工の話も、英語の話も。思い返すと、なんとなく似ている気がする。「勉強しなさい」と言われたから伸びたわけじゃなかった。

「天才だね」と言われたとき。「モノマネしていいよ」と言われたとき。どちらも、勉強を勉強だと思っていない瞬間に伸びていた。でも、これが本当に「共通の法則」なのかは正直わからない。

たまたま良い先生に、2回出会えただけかもしれない。
比較や、義務から離れれば誰でも伸びるのかというと、それも言い切れない気がする。

勉強は教科だけじゃない|生活に根ざした学びの大切さ

もちろん、これで勉強のすべてが説明できるとは思っていない。数学や、国語だけが勉強でもないと思う。

人の気持ちを、察すること。
料理を、作れるようになること。

そういう、生活に根ざしたことも立派な勉強だと僕は思う。

娘に、また聞かれたら

今日、僕は雨の話を一気に喋りすぎた。
娘はたぶん半分も理解できていなかったと思う。

でも、次にまた「なんで勉強するの?」と聞かれたら。今度は雨の話じゃなくて。こう、聞いてみようと思う。

「ルカが、時間を忘れるくらい夢中になれるものってなんだろうね」

その答えの中に、たぶん娘にとっての「勉強」が隠れている気がする。

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